硝子戸の中

フィクションダイアリー
10月11月弾き語り予定
10/12(木)
名古屋 K.D ハポン

ZowieZowieZowie presents
「ZOORASIA#5 - cities & archives#1 release tour semi final - 」

- act -
ZowieZowieZowie
CRICKET QUARTET
さよなら三角(明日、照らす/さよならパリス)
真夜中

オープン18:30 / スタート 19:00
前売り 2,000yen / 当日 2,500yen(+1オーダー別)


後輩であるZowie×3のレコ発イベントです。
Vo松木田くんとはもう10年以上の付き合いで、
こうやって呼んでもらえて嬉しいです。

◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎

10/22 (日)

吹上 鑪ら場

『鑪ら場周年イベント』

杉本惠祐(ドキュメンツ)
さよなら三角(明日、照らす/さよならパリス)
o.a久世悠喜

オープン18:30 / スタート19:00
チケット1,800円(+1D)


鑪ら場の周年イベント。
お店をやっている鈴木実貴子ズの2人は、
音楽も、そのライフスタイルも
ほんとにすごいなと普通に尊敬してます。


◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎

11/3(祝金)
仙台JAMCAFE
中村マサトシ企画「二色の栞」

中村マサトシ×村上友哉(明日、照らす)

開場19:30/開演20:00
チケット3,000(1D別)

まさかの仙台2デイズ。
中村さんに呼んでいただけて
身に余る光栄です。


◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎

11/4(土)
仙台ラブミー牧場(立町)
「ラブミーで打ち上げライブ!!」

中村マサトシ×村上友哉(明日、照らす)

開場19:30/開演20:00
チケット2500yen(1D別)

2デイズ2日目。
おそらく中村さんのお宅に泊めてもらう予定ですが、
その時にあった話をベースにお届けしたいと思います。


◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎

11/11(土)
心斎橋酔夏男
「歌うたい達の夜会2017」

アライコウスケ(RED JETS)
イトウTHEキャンプ(Theキャンプ)
今村モータース
塩入 冬湖(FINLANDS)
村上 友哉(明日、照らす)

オープン18:30 ¥ スタート19:00
前売り2,500円 ¥ 当日3,000円


久しぶりの大阪。
友達しかいない日。
こういう日に女の子がいてくれるのは、
嬉しいですよね。


◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎


ちょっと多めの10月、11月ですが、
12月以降はアルバム制作に向けて、
減らしていこうと思います。
お近くにいらっしゃいましたら、
是非よろしくお願いしますね。



各チケット予約、お問い合わせ
goodbyetriangle@gmail.com
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コラム『首のたるみが気になるの』












『首のたるみが気になる』


ここ数年、
ライブハウスで出会う人達が
基本的に年下になってきた。
年上なのはライブハウスの店長、
PAもしくはスタッフさんで、
対バンや来て頂くお客さんを含め、
過半数以上は年下になってきている。
バンドを始めた頃は10代だったが、
今では32歳になり、
周りを見渡してみると
当時同じ時間軸で活動していたバンドたちは
ほとんど辞めてしまっているか、
仕事として結果を出して
続けているかどちらかしかいない。
明日、照らすとして名を名乗り、
バンドとして10年ほど活動をしてきたが、
その間に
ミニアルバム1枚にフルアルバム2枚だけのリリースで、
たいして結果も出ていないのに
今だに活動しているバンドを
僕はこのバンド以外知らない。
それに気がつき出した頃、
最初はそういう環境にちょっとした疎外感があり、
年下ばかりの楽屋で多少の居心地の悪さを感じていたが、
最近ではあまり気にならなくなってきた。
そういう厚かましくなったところも含めて
自分は今30代になっているんだろう。
もちろん
老いを語れるほど老いてるとも思わないが、
全国のバンド人口の平均を取れば、
「そこそこいい年齢」
の部類に入るのは間違いない。

今池に住んでいると年を取らない。
厳密に言えば年を取っていることに気が付かない。
周りに住んでいる友人はほぼ年上で、
僕のアパートに遊びに来る友人も1.2歳しか変わらず、
またHUCK FINNで出会うバンドマンたちは
先輩が多いため、
自分の年を聞かれて答えると
「まだ若いね。」
と今でも言われることがある。
昔は全く思わなかったが、
「まだ若いね。」
と言われると
「まだ希望がある。
まだどうにでもなれるよ。」
と言われたような気がして、
ちょっとだけ嬉しくなってしまう自分が最近いる。
本当に惨めな感性に育ってしまったが、
そんな気持ちで意気揚々と
他のライブハウスに行き、
楽屋でいつも通り疎外感を感じ、
またある日、
高校の頃の友人と会い、
最近の同級生達の話をして、
「あいつが家を買った。」
「あいつの子供が小学校に入った。」
というフレーズで
すぐさま現実に引き戻され、
「きっともう希望はない。
もうどうにでもなれない。」
と1人ため息をつきながら、
「まだ若いね。」
という魔法の言葉を求めて、
今池へと帰る日も少なくない。

『首のたるみが気になるの』は
映画『恋人たちの予感』
『めぐり逢えたら』
『ユー・ガット・メール』
の脚本兼監督をし、
ラブ・コメディの女王として名を馳せた
ノーラ・エフロンのエッセイを
テレビ番組『サワコの朝』や著者『聞く力』
でおなじみになっている
阿川佐和子さんが翻訳をした
「年をとること」
をテーマに書かれたエッセイ集ではあるが、
この本の中では
「年をとること」
についての美談は一つも出てこない。
もっと若さをなぜ楽しまなかったのか、
老いることはなんて残酷で悲惨なことか、
ということに関して、
女性の目線で女性ならではの言葉遣いで
書かれていて、
本当に読んでいて吹き出しそうになるくらい
楽しい本だった。
たまに
「JFKが私以外のインターン(職業体験)の学生に手を出した」
「ビル・クリントンと付き合っていた」
という嘘のような本当の話も出てくるが、
それは全体のエッセンス程度で、
例えばタイトルにもなった
「首のたるみが気になるの」
のエッセイの中では、
「「更年期について素晴らしい、
老いてようやく人生で本当に大切なことに気づかされる」
と書かれた本はたくさんあるけど、
そんなことを平然と語る人たちが信じられない。
この人たちに首はないのか?
首が隠れる服を探すのに苦労したことがないわけ?
欲しい!と思ったドレスの90%は、
その大きな襟ぐりのせいで「ああ、無理」
と断念してきたのよ!
首にぴったりと巻きつくチョーカーを買わなきゃならないときの、
あの惨めな気持を、
アンタは味わったことがないんでしょう、
と言いたい。」
と書かれている通り、
アメリカ人と日本人との差もあり、
僕は男性なので
そこまで首を気にしたことはないが、
読み進めていけばいくほど、
「分かる、分かる。」
とそんな不思議な気持ちがしてくる。
何よりも
このエッセイのすごいところは、
ここで終わるところ。
「だけどやっぱり」
「とは言っても」はない。
ただただ老いることへの不満と不安、
自分や周りの友人が死んでいくことへの恐れ、
それだけで終わっている。
「結局、
みんな、そんなもんなんだろうな。」
と希望がないことに僕は希望が持てたし、
そういう人の方が僕は信用できた。


昨日、京都でライブがあった。
後輩のバンドのCDが全国発売されることになり、
そのお祝いで呼んで貰えた。
ボーカルの彼とは前から面識があり、
彼には会うと
「ともやさんは憧れで」
「ともやさんとこうやって話していることが信じられなくて」
と歯が浮くようなことをいつも僕に言ってくれる。
「そんな大したもんじゃないから。」
「大げさだから。」
と彼にはいつも答えているが、
本当に学生の頃から
地元のCDショップで
僕らのCDを買って聴いてくれていたらしい。
30代になり、
不思議とそういうことを言ってくれる子に出会うことがいきなり増えた。
彼等や彼女達が話してくれる
僕の音楽との出会いや
音楽とのエピソードは、
魔法の言葉なんてほど
実態のない軽々しいものではない。
「老いることへの生きがい」
と言っても過言ではない。





追記
京都2日間ご来場、ありがとうございました。
いきなりですが8/26にまた大阪に行きます。
この2日間で思ったことを曲にしました。
良かったら聴きに来てくださいね。
橙々、レコ発おめでとう。
呼んでくれてありがとね。
打ち上げはまた今度。
楽しみにしてるよ。


2017年8月26日土曜日
南堀江SOCORE FACTORY

アマヤドリ企画「CEREMONY」
open:17:00 / start:17:30
adv¥2,000 / door¥2,500(D込み)
※学割/ハシゴ割-¥500有り(併用可)
※学生証/ライブその他の半券提示で割引適用

東狂アルゴリズム
Foxtrot(東京)
脳内麻薬ズ
WEAKEND HEROES(長崎)
ogu.(fog)
johann(柏)
オトワラシ
さよなら三角(明日、照らす)
the caves

チケット予約
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| - | 23:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
コラム『スタンド・バイ・ミー 恐怖の季節 秋冬編』












物心がついた頃には
村上家では
母がおやこ劇場の会員になっていたので、
同級生に比べると
普段からお芝居やちょっとしたコントを見る機会が多かった。
おやこ劇場とは
まだ売れる前のいっこく堂やニュースペーパーのような若手〜中堅芸人から、
地方の劇団などの演者を月に一回呼び、
市民会館や会議室のような場所で
1.2時間程度の演目を家族で鑑賞する
地方の文化的な団体のことで、
これが愛知県特有のものなのか、
全国に支部がある規模の大きい有志団体なのか、
今の僕では全く分からない。
多分、
大きな演目の日は
市民会館がゆうに埋まるくらいの人が来ていたので、
僕の地元だけでも
会員数は100人から200人程度いた。
今思い返せば、
ちょっとした宗教が絡んでいそうな気もしないでもないが、
元々、
「先祖が神様」
という考え方が我が家系にはあったので、
どこにも属することなく今に至る。
母に聞けばもっと詳しく分かると思うし、
調べればもう少し具体的な話もできる気もするが、
今回言いたい話はそこではないし、
わざわざ調べてせっかくの思い出に水を差すこともないと思うので、
うる覚えの記憶で書き進めていきたい。
小学校の高学年にもなってくると
「おやこ劇場」という
ファミリー感満載の名前のグループに所属していることが気恥ずかしく、
人並みの反抗期を早めに経験した為、
中学2年に上がる前には
母に誘われても観に行かなくなった。
しかし本当に中学生の時は
公演が近くなると
実家のリビングにあるコルクボードに
色の付いた厚い折り紙
(折り紙のように10色入りワンセット的な厚紙)
で作られた
手作り感丸出しのチケットが貼り出され、
それを見るたびに
「なんて理由を言って今度は断ろうか。」
といつも憂鬱だった。
母はおやこ劇場が好きだった。
元々、
母の出身は京都で、
父との結婚を境に愛知県にやってきた為、
地元からの友達はほとんどおらず、
イベントや行事が好きなタイプの母が
こうやって月一で誰かと集まれることが嬉しかったんだと思う。
だからこそ
「今月は行かない。」
と言えば、
「どうして?楽しいのに!」
と悲しそうな顔をし、
「もう今後は行く気がない。」
と言っても
「気が変わるかもしれないから。」
と僕が高校生になるまでくらいは
コルクボードに毎月カラフルなチケットが
当たり前のように貼ってあった。

そんな中学1年生のある日のこと。
「この日に行ったら、
当分おやこ劇場には行かなくてもいい。」
と母から初めて提案があった。
話を聞けば1泊2日のキャンプで、
愛知県中から
おやこ劇場の仲間が集まる一大イベントらしい。
「お母さんも行くから。きっと楽しいよ。
キャンプファイヤーもあるよ。」
とニコニコと嬉しそうに言われた。
「…今更、
キャンプファイヤーなんかに釣られるかよ。」
内心そう思いながら、
どう考えても楽しさよりも気恥ずかしさが勝つ気がしたが、
「二度とおやこ劇場に息子が来ない」
という最後のカードを提示してまで、
交渉してきた姿を見る限り、
おそらく誰よりも母が行きたいんだと思うと
「当分、行かなくていいなら。」
と条件付きで僕も参加せざるを得なかった。

当日、
入っていた部活動の休みをもらい、
おやこ劇場に参加している他の家族に相乗りをさせてもらって、
会場である県内のキャンプ場へ向かった。
着いてすぐ
真っ黄色のスカーフと
表紙が厚折り紙のしおりを渡され、
「またカラフルな厚紙。」
としおりを見るだけで、
コルクボードのチケットを思い出し、
どんどん憂鬱になっていった。
ページをめくるたびに
どこかのフリー素材のキャラクターを
ふんだんに使用した
バンガローで眠りにつく子供や
キャンプファイヤーを囲み歌う人々の楽しげなイラストが
余計にこれから先に行われる行事への不安を煽ってくる。
しかしイラストとは違って、
実際に着いた会場は
キャンプ場というよりかは
部活動や学校行事の一環で使う
県営の複合施設のような場所で、
想像していたバンガローに泊まるようなキャンプではなく、
ちゃんとしたベットもあれば、
会議室のような講堂がいくつもある
学校行事の合宿場に近い施設だった。
あの日、
おそらく100組前後の家族が参加していて、
僕の地元では普段は見慣れない
大学生くらいのお兄さんや
迷彩のジャンパーを着て金髪に髪の毛を染めた
女子高生のようなお姉さんの姿を
見かけるたびに
「一口におやこ劇場って言っても、
意外と色んな人が参加してるんだなあ。」
と周りをキョロキョロと見回しながら、
びっくりしていた。
夕飯に隣接するキャンプ場で
参加者全員でカレーを作り、
一大イベントである
キャンプファイヤーの前に
ちょっとしたレクリエーションがあった。
人数が多い為、
1組20人程度で
子供は子供、
親は親で分かれ、
最初に渡されたスカーフの色別に
別々の講堂でゲームやディベートをするらしい。
指定された教室に行くと
簡単な自己紹介をしあってから、
互いにあだ名を付けあい、
各自があだ名を書いた名札を付けた後、
ゲームが始まった。
ただゲームとは言っても
小学校のレクリエーションですら
どこもやっていなかった
ジェスチャーゲームや伝言ゲームのような
コミュニケーションをメインにした古いゲームで、
やりながら恥ずかしくて死にそうだった。
「来週、
学校に行って週末何をしていたか聞かれたら、
何て答えたらいいんだろう。」
そんなことを思いながら、
ジェスチャーゲームでウサギになりきり、
一緒に来た近所の中学生のお姉さんも
「ほら、もっとセクシーにやらないと!」
と同年代くらいのお兄さんに
野次られては照れ臭そうに
マリリン・モンローになりきっていた。
「あー、お姉さんまで。
こんなん何が面白いんだよ!」
そう思って
よく周りを見てると
この場所には
僕よりももっと楽しくなさそうな人が1人いる。
各会場が子供だけではまとまりもなくなるので、
司会のような立場で
ゲームには参加せずに僕らを弄ったり、
茶化したりして、
場を盛り上げる為に
2.3人ずつ20歳前後の人が参加していて、
僕がキャンプ場に来て一番最初に度肝を抜かれた
迷彩のジャンパーを着た金髪の女子高生が
僕の会場にいた。
彼女だけは誰かに話しかける訳でもなく、
声を出して笑う訳でもなく、
本当に何をする訳でもなく、
ただゲームをする僕らを
どこか寂しげな表情でただぼんやり眺めている。
「なんでこんなヤンキーみたいな人が参加してんだろ?」
見れば見るほど不思議でしょうがなかった。

始まりから1時間ほどして
なんとか憂鬱なゲームが終わり、
各自円形に並べられた
パイプ椅子に座るとディベートが始まった。
議題は『親子』についてだったと思う。
親のことをどう思っているのか、
普段どんなことをしているのか、
そんな今の子供たちの思いを
忌憚なく言い合おうという趣旨みたいだ。
最初はかなりさぐりさぐりで会話をしていたが、
途中で誰かが言った
「そもそも行きたくないのに
お母さんは無理やり
おやこ劇場に参加させるから嫌だ。
だっておやこ劇場とかなんか恥ずかしくない?」
という一言を皮切りに
「分かる、私も!」
「俺も!
学校にもおやこ劇場のこと、言ってないもん!」
と子供達が一斉におやこ劇場についての不満を言い始めた。
やっぱりみんな思っていた。
ついに
それを聞いた司会の立場である
大学生のお兄さんも
「確かに俺もさ、
大学生の友達に『おやこ劇場』なんか恥ずかしくて言えないから、
「サークル活動」ってみんなに言ってるよ。」
と言い出し、
思わぬぶっちゃけ話に
「お兄さんが言ったらおしまいだよー!」
とさらに場が盛り上がった。
そんな中、
「私はそうは思わないけどね。」
と誰かが言ったその一言で突如場が静まり返る。
声がした方向を見ると金髪の彼女だった。
「私、高校辞めたからこういう経験なくてさ、
毎日ぶらぶらしてるか家にいて、
今日は親が
「あんた、どうせ何もしてないんだから。」
って無理やり連れてこられたから来たけど、
来たら来たでなんかこういうのいいなって思ったけどね。」
一瞬、水を打ったように場が静かになった。
聞かなくても
この場にいた彼女以外の全員が
「…高校を辞めた?」
の一言が引っかかっているのが分かる。
僕も今自分の目の前に
学校を辞めた人間がいることが信じられなかった。
学校には行くのが当たり前だと思っていた。
ここからどんな将来があるのかは分からないが、
きっと当たり前に高校生になり、
大学生になるんだろうなとぼんやりと思っていた。
「いや、別に俺も楽しいから参加してるんだよ。」
大学生のお兄さんが場をとり直そうと
笑いながらと言い、
「何か他の話題にしようかな。」
とまた仕切り直してディベートが始まった。
一度声を出したことで発言をすることへのハードルが下がったのから
そこから彼女は少しずつ輪に参加し始めた。
「私はそう思わないけどね。」
「私はこう思ってるけどね。」
彼女はいつでも周りに合わせなかった。
自分の意見を持っていて、
それが少数派だろうが、
多数派だろうがおかまいなしで、
かっこよかった。
彼女が自分の意見を述べるたび、
高校を辞めたというドロップアウト感もプラスされ、
多感な中高生が多かった会場での発言は力を増していき、
気がついた頃には彼女を中心にみんなが会話をしていた。

ディベートが終わると
みんなでキャンプファイヤーの会場に移動し、
真っ暗な暗闇の中で、
キャンプファイヤーを囲み、
キャンプ会場でよくある歌を歌った。
「燃えろよ、燃えろーよ、炎よ、燃えーろー。」
母の横顔が炎に照らされて、
夜風にスカーフが揺れている中、
つい気分が高揚したのか、
僕の隣で誰よりも大きな声で歌を歌っている。
恥ずかしくてどうしようもなかったが、
僕も歌ってると
不思議と
だんだん楽しくなってきていた。
炎を囲みながら
みんなで歌っていると
なぜかずっと前から僕たちは友達で、
ずっと前からいつもこうしていたような
そんな気がしてくる。
僕から離れたところで目を凝らしていると
金髪の彼女も歌いながら
隣の女の子と楽しそうにすくすくと笑っていて、
それを見ていると
なぜか僕も自分のことのように嬉しかった。
きっと本来であれば、
彼女は普段からこうしているんだろう。
さっきまでは分からなかったが、
まだ10代のあどけなさが残る笑顔が可愛らしく、
金髪に目がいき、
気がつかなかったが
鼻筋がすらっと通った美人な顔立ちをしている。
そんな彼女の姿を見ていると
最初はあれほど馬鹿にしていた
キャンプファイヤーが終わることが、
急に寂しくなってきた。

キャンプファイヤーが消えた後、
母は担当の仕事があるらしく、
僕を置いて先に施設に引き返して行った。
周りがぞろぞろと施設に引き返していく中、
今では炭となったキャンプファイアーの前で
1人ぼんやりと消えかけた火を眺めていると
「よっ!」
と後ろから声を掛けられた。
後ろを振り返ると金髪の彼女だった。

「ともやくん、だっけ?
さっき一緒だったよね。」

「はい。」

「こんなとこいたら、
お母さんとはぐれちゃうよ。」

「別に大丈夫です。」

「ふーん。」

「僕もう中学生ですから。」

「そうなんだ。
火とかあんまり見てるとおしっこ近くなるよ。」

「聞いたことないです、そんなの。」

「ほんとに?お母さんに言われたことない?」

「ないです。」

「一緒に帰ろっか。」

「え?」

「ほら、お母さん心配するから一緒帰ろうよ。」

そう言うと
彼女は急に僕の手を握り、
人混みの中を僕を引っ張って歩き出した。
「え…?」
物心ついて、
生まれて初めて母親と姉以外の異性に触れられた瞬間。
心臓が自分でも信じられないくらいバクバク鳴っているのが分かる。
「なんで学校辞めたんですか?」
そんな言葉が頭の中をぐるぐると駆け回るが、
ただ駆け回るだけで
いくらお腹に力を入れたところで
口から出てこなかった。
ただ引っ張ってきた割に
なぜか彼女もずっと黙ったままで、
ただ2人で手を繋ぎながら歩いた。
施設まで100mの距離もなかったと思うが、
ただ黙って手を繋ぎながら歩いていると
不思議なほどにやけに遠く感じた。
でも嫌じゃなかった。
もっとこうしていたかった。

「じゃあまた明日ね。」
ようやく宿泊施設の玄関に着くと
彼女はそう言い残し、
自分の部屋を目指して帰っていった。
僕はその言葉にただ頷くだけしかできなかった。
あの夜、
自分の布団に入っても全然眠れなかった。
目を閉じると彼女の顔が浮かび、
手のひらにはまだ彼女の手のひらの感覚がうっすらと残っている。
今頃、彼女は何をしているんだろうか。
普段、何をしているんだろう。
そもそもどこに住んでいるんだろう。
12歳の夏、
僕が生まれて初めて異性を意識した日の夜のこと。
今でもはっきりと覚えている。

しかしエンディングはあっけないもので、
次の日、
なぜかいくら探しても彼女の姿を見つけられず、
そのまま家に帰ることになり、
この日抱いた淡い恋心も
今日の今日まで忘れていた。
彼女には
「さよなら」も「またね」も言えなかった。
あの日、
あのキャンプ場にいた人々の中で
彼女が迷彩のジャンパーを着ていたことを
覚えている人間がどれくらいいるだろう。
おそらく着ていた本人ですら忘れていると思う。
だけど
僕はきっといつまでも忘れることはないし、
今でもその姿を頭に思い描くたび、
口の中に甘酸っぱい味が広がっていくような気分になる。


少年が青年に近づく日は
いつの時代も夏がよく似合う。


公園で走り回る子供たちに混じって、
ベンチで1人
『スタンド・バイ・ミー』を読みながら、
そんな事を思い出した。







追記
たまに長い文章が書きたくなって、
久々に書いたコラム。
思い出した頃に
また書こうと思います。
| - | 19:51 | comments(0) | trackbacks(0) |
君が好きだよ、エイリアンズ













久しぶりに日記を書こうと思って、
今書き出してる。
ん?見りゃ分かるか。
久しぶり過ぎて何から書いたらいいんだろうって感じで、
別に書きたいことがない訳じゃないんだけど、
何となく出かけるまで
ちょっと時間があったから書こうみたいな
それくらいのノリ。
今日は滋賀のばあちゃんのところに行って、
永代供養のお寺を観に行くみたいな約束をしていて、
お袋と親父と3人で泊まりで滋賀に行ってくる。
今、
3人で会うのは久しぶり過ぎて、
「何、話したらいいんだろう?」
って考えてたところ。
お袋は何を話しても基本的に最後は
「お母さんは何にも言わないから。
きっとともやもちゃんとお嫁さんどうするか、
考えてるもんね。」
「前、
相手が見つかり次第、
35歳までには結婚するって言ってたもんね。
今、お相手がいるのか知らないけど、
お母さんは何にも言わない。」
と必ず『何にも言わない』を盾にして、
何か言ってくるから、
話題は慎重に選ばないといけない。
しかし
「35までに」なんてほんと7.8年前に
適当に言った話なのによく覚えてるよ。
話す話題かー。
例えば昨日あった話とかどう?

昨日は小松くん(オーバーテイク)が
ほんとに久しぶりに遊びに来ていて、
とりあえずきも善にでも行こうかって、
2人でカウンターで飲んでたら、
隣の席で飲んでたカップルがいなくなった瞬間、
女の人が1人カウンターに座って、
「お兄さんたち、何飲んでんの?」
と僕たちに話しかけてきた。
ふと顔を上げると
将棋の飛車の駒を
逆さまにしたみたいな顔をした女の人だった。
言い方が悪いし、
女性軽視的な発言に捉えれたら
申し訳ないんだけど、
ほんとにそうとしか言いようがないし、
一方的に猪突猛進で話し掛けてくるから
飛車みたいに見えてきたんだと思う。
しかもそれがまた
洋画に出てくる女上司を日本語吹き替えで観てる
みたいな
鼻に付く喋り方(ブルゾンちえみ)で、
さらに随所に英語を挟んできて、
それがネイティヴみたいな発音で、
「日本人じゃないんですか?」
と興味もないのに聞くと
「日本人。留学の経験もない。
あんなの逃げよ、逃げ。
英語なんて日本でも覚えられるわ。」
と言われ、
「さすがにめんどくせー、こいつ。」
と思って少し黙ってると
「私特技、2秒で人をイラつかせることだよ。」
と言われて、
「早速、特技出てますねー。」
と答え、
カウンター越しにいたお姉さんが
吹き出した。
あれを見て何か変な火が付いて、
飛車が焼き鳥を頬張る時に
口元に手を当てて口を隠している姿を見て
「なんで食べ方、
石原さとみみたいな食べ方なんすか?」
とか言ってみたけど、
あれは少しも笑ってなかったな。
結局、
人間欲出したら終わりだよね。
そんな感じで少し話してたら、
「私、性奴隷がいるの。
あいつはほんとに犬以下よ。」
とハード下ネタの話題を振ってきたから、
「そいつ、18(歳)とかですか?
お姉さーん、お会計!」
と即座に席を立ち、
「とんでもねー目に合ったな!
生き方考えろ、生き方!
口直しだ、口直し!」
と2人で大笑いしながら、
ふじのに行ってきた。

…絶対、無理!!
親に性奴隷とかいう単語言えるはずねーし!!



そろそろ出掛けなきゃ。
つか
永代供養が何なのかいまいち分かってないけど、
多分、
お墓参りに行かなくても、
お寺でお墓の管理をしてくれて、
お祈りしてくれるみたいなやつだよね?
自分が亡くなった後まで
気を遣わなくてもいいから。
別に滋賀くらいいつでも行くからさ。
とりあえずばあちゃんが
飛車女みたいな生き方してなくて良かったよ。


行ってきまーす。








写真・ふじのにて。
またいつでも遊びに来いよ。
| - | 13:00 | comments(2) | trackbacks(0) |
弾き語りの予定 5月と7月










5/26(金)
名古屋鑪ら場
「鑪ら場で歌えば vol.2」

【出演】
町田直隆
山口進(夜ハ短シ)
さよなら三角(明日、照らす/さよならパリス)
ミヤザキナツキ(砂場)

OPEN/START 19:00/19:30
前売/当日 ¥2000+1DRINK


7/22(土)
場所:三鷹おんがくのじかん
 (東京都 三鷹市 下連雀 3-32-4 グリーンパルコB1)
http://ongakunojikan.com/

STRIKE A CHORD vol.1

開場17:30/開演18:30
チケット:2000円+ドリンク代500円

【出演】
さよなら三角(明日、照らす・さよならパリス)
田中雅紀
片貝俊幸(スーパーアイラブユー)




チケット予約
goodbyetriangle@gmail.com





久々に書いた日記が告知で申し訳ない。
つか明日、照らすのHPには
告知ができる欄がない。
(ばん「だってそれ(弾き語り)明日、照らす関係ないでしょ?」とのこと。)
6月くらいにとりあえず
明日、照らすの今ある曲で、
プリプロに入ろうかなと思ってます。
アルバムにするには
あとどんな曲がいるのか知りたい。
ということで明日、照らすも含むて
こんなスケジュール間です。
新曲はとりあえず弾き語りででもやれたら、
何曲かやっていきたいなって感じなので、
よろしくお願いします。
久々に東京遠征もあるしね。


つか、おい、ばん!
そもそもお前が明日、照らす関係ねーよ!
お前なんか
「知り合いでベース持ってた人」
ってだけのことだからな!
それを忘れんな!






写真・源ちゃん(LOST IN TIME)と柴又に行ってきました。
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