硝子戸の中

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『村上友哉の2013』収録曲解説(後編)



11『P.S.RIHO』牧瀬里穂(マキセリホ)/Miracle Love
元々、安田成美の『風の谷のナウシカ』がすごく好きで、はっぴぃえんどの黄金タッグが作ったあの楽曲の素晴らしさもありますが、宮崎駿監督がイメージガールに採用しといて、彼女の歌を聴いてテーマソングではなく、劇中では使用しないイメージソングへと降格させた、あのイノセントな歌声(世間では音痴のこと)も僕は大好きなんですね。あまちゃんの『潮騒のメモリー』の歌の設定がイノセント系元祖・沢口靖子の『潮騒の詩』から来ているんじゃないかという話聞いて、そんなイノセント系を掘り起こして見つけてきたのが牧瀬里穂さん。歌い出しの中島みゆきばりの恨み節から一転、突如原宿のバカ女子感満載のテンションへ移るあの感じ。時代性以外の言葉が見つかりません。




12『Head Wound City』Head Wound City(ヘッドワウンドシティ)/New Soak for an Empty Pocket(該当曲なし)
yeah yeah yeahs、the locust、the blood brothersのメンバーがやっているサイドプロジェクト的バンドで、知った瞬間聴かずに即amazonで購入。メンバーだけでヨダレもののラインナップなんですが、バンド自体はthe blood brothers直径のガチャガチャなカオスチックハードコア(カオス風/個人の見解ですが、恐らくこれはティックではありません)。6曲で10分未満のファスト感もたまらんし、ところどころに垣間見えるちょっとした知的な感じも好きです。ギターでゴリゴリなハードコアも好きですけど、こういうしたちょっと軽めな感じ、さよならパリスにも取り入れたいんですよね。僕もそこまで詳しい訳でないんですけど、全く馴染みのない方だと「ハードコアとかいまいち違いが分からん!」と思う方も多いと思います。例えばハードコアを『中学生の怒り方』という言葉に置き換えたとして、普段さよならパリスでやっているのようなものは、体育会系の部活に入ってる子が喧嘩で素手で殴り合ってるみたいな感じなんですが、このバンドのやっていることはクラスで普段静かなパソコンクラブの子が、突然立ち上がってカッターナイフを振り回してるみたいな感じのイメージがして、どっちが本当の意味でヤバイのかと言われるとやはり後者な気がするんですよね。





13『Pardon,My French』Chunk!,No Captain Chunk(チャンクノーキャプテンチャンク)/Haters Gonna Hate
今ポップパンク界隈で世界的に流行っているのが、ポップなグッドメロディにデス声を混ぜるイージーコアと言われるジャンルなんですが、four year strongからジワジワ来て、日本でその人気を決定付けたバンド。記憶する限り、一番最初に世に出たのはNew Found Gloryがやった手法だと思いますが、時代が進むに連れてデスの割合が増えていました。最初「こんなにメロディがいいんだから、デス声いらなくないかな。」と思いましたが、ないならないで淋しい気もします。新ジャンルの立役者がフランス出身というのも驚くべき点ですが、一番驚くべきなのはこのデス声とメロディはボーカル一人で使い分けていること。僕のガラスの喉ではきっと1曲も持ちません。しかし僕の中で『新しい音楽のジャンル』と『今年の流行色』と『女子アナの推定年収』という日本三大「それ、一体誰が決めてんの?」というのがあります。ほんとにあれ、誰が決めてるんですか?だってまともな神経な人ならば『イージーコア』なんて、容易(イージー)で芯(コア)のない名前つけないと思うんですよね。




14『Best Ways to Disappear』CANDY HEARTS(キャンディハーツ)/Miles And Interstates
ハードコアの名門BRIDGE NINE RECORDSの内にチャド(New Found Glory)がViolenty Happy RECORDSというレーベルを作り、そこの第一弾アーティスト。サビのカッティングというか、コードをワンフレーズずつで変えていく感じ、好きなんですよね。声もすごいいい。しかしキャッチコピーに「砂糖のように甘いパンクを帯びたインディーロックサウンドとアメリカで称されるほど」と記載があったんですが、このコメントにいちいち名前を掛けたPRをする感じ、僕には日本人の表現としか思えません。この「キャンディだけにね!」と耳元まで聞こえてきそうな言ったった感、なんとかなんないっすかねー。と思ったんですが、よく考えたらさっきノーチャンクのくだりでオチに同じ手法を使いました。反省しています。



15『おりおりおりょうり 初回生産限定盤』DJみそしるとMCごはん(ディージェイミソシルトエムシーゴハン)/趣旨説明(収録曲はオリジナルバージョン)
たまたま東京にいたので、シブカル祭を見に行って、名前だけ見て「この人たちなんなんだろ?group-inouみたいな感じなのかな。名前からして白と茶色の全身タイツか、もしくはただの企画ものの茶番か。」と思っているといきなり森ガールみたいな女の子が一人で出てきて、お料理の仕方をラップし始めました。さらに途中から妹が参加をして、実際に料理も作り出し、「なんだ、これ?!」と漁港(ライブ中にマグロの解体ショーが始まる)以来にライブを見て、度肝を抜かれました。みそはん(ファンはこう呼ぶらしい)からたまに出るBボーイ的なノリがたまらなくキュンとし、この曲はなんか泣けます。




16『OUTO』OUTO(オウト)/I LIKE COLA
日本のハードコアは数える程しか聴いたことがなかったので、さよならパリスの曲作りのため、パリさんと車で話していた時に「なんか僕でも聴けそうな日本のバンドありませんか?」と聞くと「最近、OUTOを聴いてる。」と言われ、早速聴かせてくれました。聴きながら世紀末を思わせる地を這うような歌声を聴き、「これ何言ってるんですか?」と聞くと「アイライクコーラ。コーラが好きだって言ってるみたい。」と言われ、楽曲も含め一瞬で好きになりました。結局、やっぱりユーモアがある人が好きです。意外に思われるかも知れませんが、この前のシングルのハードコアの歌詞はパリさんで、曲は僕が作りました。ああいうのもなんちゃってレベルなら作れます。これからはパリさんが作る曲も増えると思いますけど、ハートの何処かにアンチがある限り、僕もハードコアは作り続けたいですね。
※ジャケットなしのCD-Rは、パリさんから貰ったため。




17『Saves The Day』Saves the day(セイブスザデイ)/Remember
「まだやってたの?」という声がここまで聞こえてきそうですが、通算8枚目のアルバムが今年リリースされました。オリジナルメンバーはもうクリス(ボーカル)しか残ってません。stiff slack(名古屋のCD屋兼レーベル)に行った時に、見つけて手に持ってると新川さんに「Saves the dayの新譜がよくて、おっ、もう持ってるなんてさすがだねー。」と言われ、聴かせてくれました。最近の彼らは割と暗い印象があったんですが、いきなり超ピュアな胸キュンサウンドになり、summercampみたいでこれはこれで好きです。しかしほんとに新川さんみたいなUSインディの生き字引みたいな人が名古屋にいることが、どれだけ恵まれたことなのかとお店に行くたびに思いますね。新川さんの名古屋バンド界への貢献は、漫画界の手塚治虫先生の貢献に等しいでしょう。手塚先生がいたトキワ荘がなければ藤子不二雄先生や赤塚不二夫先生がいなかったように、stiff slackがなければ、cinema staffもclimb the mindも今のようなスタイルではなかったんじゃないかと思いますから。




18『New Young England』transit(トランジット)/New Young England
僕がよく見ているパンクの情報のサイトがあって、リリース情報、MV情報、来日公演情報と入り乱れて、ほぼ毎日更新されている中で、たまたま見つけたバンド。日本ではイマイチ人気がある感じがしませんが、本国ではtaking back sundayとツアーにまわってるくらいの人気者みたいです。彼らはマサチューセッツ州(州都がボストン)出身なんですが、ボストンハードコア(極悪の集団)という言葉があったり、ドロップキックマーフィーズが『フォーボストン』と歌ったり、ボストンはチームというか仲間意識が強い街の印象があります。この歌にもシンガロングパートがあるんですが、びっくりするくらいキーが低くて、聴いた瞬間、「低!」と思わず原曲のキーよりも高い声が出ました。でもそこがなんだかとても好きです。意味は分かりませんがこの曲を聴くと飲んでもないのに千鳥足で、口ずさみながら、広小路通りを歩きたくなります。




□□□□□

お忘れの方も多々いらっしゃると思いますが、
10/14(月祝)に行われた
『今池”遊覧”音楽祭-LOCAL DISPATCH-』
の来場者特典であります
『村上友哉が2013によく聴いた曲CD』をようやく作りました。
全19曲。
お待ち頂いた皆様の寛大さに感謝しつつ、
その寛大さに甘え、
このような4ヶ月後という
結果になってしまったことを
深く反省しております。
この日記の見方として、

『アルバム名もしくはシングル名』アーティスト名(アーティスト名仮名)/曲名

の順で書いてあります。
僕はたまに名前が読めないことがあって、
モヤモヤすることがあるので
アーティスト名にわざわざ仮名をふりました。
また曲名をクリックするとYouTubeに飛び、
その曲が聴けます。
なんとまあ時代もここまで来たんですね。
意外と几帳面なところもあるんで、
全部に書きましたよ、全部に。
去年ぎりぎり発売した曲から、
20年前の曲までの全19曲。
去年話題の曲から「なんだこれ?」まで、
選んだつもりですが、
見返してみると全体的にベタな曲が多いと思います。
やっぱり僕はアングラ思考のよく分からない曲より、
いいメロディのある普通の曲の方が好きなんでしょうね。
ちなみに
18曲の解説を読んで、
気がついた方もいるかもしれませんが、
全19曲の最後の曲である
1曲だけ僕が去年一番聴いた曲は
CDには入れましたが、
ここの解説リストからは外しました。
解説は
「せっかく頑張って書いたんだから、
みんなにも読んでほしい。」
と思ったんで載せましたけど、
全てここに書いてしまうのではなく、
1曲くらい会場に来てくれた方に
特別なものがあった方がいいと思ったんですね。
さて
村上友哉が去年一番聴いた曲は何だったのか、
それについては郵送されたCDに、
別で解説を同封してあります。
そちらでご確認下さい。
しかし
結構解説書くの大変だったんで、
ほんとこの中に1曲でもいいから、
思わずCDを買いたくなるような曲があるといいな。


旧年も色々とくだらない行事にお付き合い頂き、
ありがとうございました。
皆さんのおかげで、
僕の一人遊びが一人で終わらずに済みます。
あと最後に
多大な協力してくれた高津くん(ex シャビーボーイズ)、
本当にありがとう。
また音楽で遊ぼうね。



村上友哉



明日、照らす meets 大岡源一郎(lost in time)ライブ予定

3月15日(土)
東京/吉祥寺WARP
宮川企画
「マイセルフ,ユアセルフ」
出演
明日、照らす meets 大岡源一郎(LOST IN TIME)
竹原ピストル
chori
開場18:30/開演19:00
前売2500円/当日未定(共に1d別)

3月22日(土)
京都nano
「歓楽の大京都」
出演
明日、照らす meets 大岡源一郎(LOST IN TIME)
竹原ピストル  chori
開場18:30/開演19:00
前売2000円/当日2300(共に1d別)

3月30日(日)
今池HUCK FINN
「歓楽の大名古屋」
出演
明日、照らす meets 大岡源一郎(LOST IN TIME)
竹原ピストル 
chori
開場17:30/開演18:00
前売2000円/当日2300(共に1d別)


全公演メール予約可能

asstellus@gmail.com



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