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『I LOVE YOU TILL I DIE』発売記念 質問ブログ回答編(完全版)36.みあしたさま
駆け込むようですみません、今この記事を知り良い機会なのでコメントさせて頂きます。

明日、照らすを知ったのはフリーダムでトリをやった時でしょうか。見事にハマりました。
そのあと友達にCDを借りて聴いた 浮雲 。
あれを聴いた衝撃が忘れられません。

ライブに言ってずっと浮雲が聞きたいと思って行ってたのですが、なかなかその機会に恵まれず
りょうじさんに物販で話す機会があった時に
「浮雲てライブでやらないんですか?本当に好きなんです。」とお話をしたら「最近やらないですね〜言っておきますよ」と言ってもらい、
その後にnothingmanとの対バンで浮雲を聞くことが出来ました。まさかと思い伴さんに聞いたら
「そんな話は届いてない」と言われて1人心の中で笑ったのを覚えています。笑
特にりょうじさんに何か言いたいとかではないんですが、勝手に舞い上がってしまいこの熱をどこかにぶつけたくてコメントで書かせて頂きました。
浮雲 はどういう気持ち?であの歌詞を作ったのでしょうか。自分とシンクロしすぎて人生で大切にしたい曲です。
そして、また気が向いたらでいいのでライブでやって頂けると泣いて喜びます。
来月の名古屋のライブ楽しみにしてます。


| みあした | 2016/08/31 11:58 PM |




みあしたさま

お世話になります。村上です。

りょうじ(弟兼スタッフ)とのエピソード、
兄として大変申し訳ございませんでした。
兄の私が言うのもなんですが、
彼は気のいい奴で、
その気の良さゆえ色々安請け合いをし、
安請け合いのし過ぎで、
たまに約束を忘れてしまいます。
悪気がある訳ではないので、
お許し下さい。
ちなみに僕もそうです。
重ね重ね大変申し訳ございません。
こうなってくると
村上家の血なのかも知れませんね。
ご了承下さい。

さてご質問を頂きました
『浮雲』についてですが、
正直、
漠然的なイメージがあるだけで、
僕自身あの曲で明確な何かがあった訳ではありません。
たまたまスタジオでこの曲が出来た時に
『ジョゼと虎と魚たち』を観ていたことで
「こういう女の子いるよな。」
と思って、
なんとなく歌詞を書きました。
イメージは
付き合っていた彼女と
あの映画で池脇千鶴さん演じるジョゼを足して二で割ったような人です。
女の子は勝手なイメージですが、
どんな人でもいきなり弱くなる気がします。
普段勝気に見える人ほど、
その反動が大きく、
ある日突然、
地の底まで一気に落ちていくので、
我々男の子からすると結構な衝撃があり、
いつもどうしたらいいのか分かりません。
事件の大小に関わらず、
彼女のキャパシティを容量を超えた瞬間、
いきなり全てが爆発する、
そんな感じなんですかね。
別れ話をする際に
男は徐々にするけど、
女はいきなりくると誰かがテレビで言っていました。
性別の差は
単に体の作りだけではなく、
その事象が物語っている気が致します。
そういう女の子の脆さを歌った曲でした。
あの曲の中で唯一、
僕の主観が入っているのは、
『あの山を越えたらまた海が見えるのかしら』
のフレーズで、
一宮市(旧尾西市)という山と川に囲まれて育った僕には
海に対していつも憧れがあって、
自分が落ち込んだ時に見たいものが海でした。
東名高速を走っていると
静岡でトンネルを抜けるといきなり海が見える場所があって、
あの歌詞はそこのイメージが強いです。
あの場所を通ると
いきなり気分がパッと晴れるような
そんな気持ちにいつも僕をさせてくれます。

しかしこの『浮雲』、
付き合っていた彼女をイメージして作った曲でしたが、
その彼女は明日、照らすで
唯一と言っていいくらい
この曲を「いい。」とは言ってくれませんでした。
『素晴らしい日々』のレコーディング中、
彼女の過ちを許せず、
彼女とは別れましたが、
CDが完成した日、
CDプレス用に白盤を貰った僕は
彼女をアパートに呼び、
この出来たばかりのCDを聴かせました。

もう時効だと思っているので
お話しますが、
本来ならこのCDはプレス用なので、
業者にそのまま出さなければならないのですが、
誰よりも先に彼女に聴かせたかったので、
誰もにも言わず彼女に勝手に聴かせました。
それくらい彼女は僕と同じくらい
明日、照らすの初アルバムの完成を楽しみにしていました。
アルバイトを終えた彼女が
僕のアパートに来て、
CDコンポにCDをセットし、
部屋の明かりを消して、
2人離れた場所に座り、
ただ黙って『素晴らしい日々』を聴いていたあの夜。
CDコンポのトラックが4曲目に差しかかり、
『浮雲』に変わった時、
少し聴いてから彼女が
突如ポロポロと涙をこぼし出し、
「この曲、
一回もいいって思ったことないのになんでだろうね?
本当にいい曲だね。」
と嬉しいのか悲しいのか
よく分からない顔で僕に言いました。
この時はすでに
彼女は過ちを後悔していたけど、
僕にはどうしても許せなかった。
正直、
僕に呼ばれて、
「ヨリを戻すのかな?」
とちょっと期待していたところもあったと思います。
だけど僕にはどうしようもなかった。
だからあの時、
僕は彼女に何も言ってあげられなかった。
ライブで歌ってると歌の情景よりも
この夜のことをたまに思い出します。

皆様のお手元にある『素晴らしい日々』は、
あの夜に彼女が聴いたCDをプレスして作られたものです。
この曲が作ってからかなりの時間が経っても
今だに皆様から愛されている理由があるとするなら、
本当にこの夜の彼女の涙も
CDの中に詰まっているからなのかもしれません。
コメントの書き過ぎで、
なんだか神がかってきましたが、
そんなことを信じたくなるくらい
あの夜は今でも僕の一部であり、
「心の底から誰かを思う気持ちは、
きっと誰かに届く」
と僕の全身を流れる血の中に
そっと刻み込まれています。
それくらい
あのレコーディングで
『浮雲』を歌っていた時、
いつも頭の中にあったのは彼女の顔であり、
「これから先、
不甲斐ない僕はどうしようもできなかったけれど、
僕と別れた後、
一回でも多く悲しいことがありませんように。」
と願う優しい気持ちだけでした。


コメント、ありがとうございました。


またお会いできる日を楽しみにしております。




村上
| 質問ブログ | 14:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
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